そろばんの掛け算における位取り【片落とし】
このページではそろばんの掛け算を片落としで解くときの位取りの方法について解説します。
片落としにおける位取りは両落としに比べるととても簡単です。
位取りの単純さが片落としで解くメリットの一つだと思います。
位取りの練習問題は以下よりダウンロード出来ます!
ここまでの掛け算のやり方解説ページでは位取りについて、書いてきませんでした。
それは位取りだけをまとめた方がわかりやすいと思ったからです。
ちなみに位取りというのは、そろばん上の答えの一の位の場所を特定する方法になります。
掛け算や割り算は一の位の位置がずれるので、正しい答えの一の位を把握しなければ、桁が大きくなったときに間違えが増えます。
この位取りについては、同じ種類の問題を解くなら、例えば10問全てが3桁×1桁の問題という場合はそこまで悩むことはないでしょう。
しかし、3桁×2桁、2桁×4桁、3桁×3桁などと、複数の種類の問題が、10問の中に入っていたときはとても重要な論点になります。
これを理解していないと、正しい答えが67,200なのに、6,720などと解答してしまうとてももったいないミスが発生します。
検定試験では下級者から上級者まで絶対に避けたい間違いパターンになります。
位取りの方法
整数の場合の位取り
さて、本題に移りますが、先ほど書いたように、片落としにおける位取りはとても簡単です。
しかし、今回は掛ける数(式の右の数)が整数のときと小数のときに分けて解説します。
まずは整数の場合です。
掛ける数の桁数プラス1右
と覚えて下さい!
例えば41×57という2桁×2桁の計算であれば、掛ける数57は2桁の数です。
これにプラス1をした3桁右の桁が答えの一の位になります。
3桁右の桁というのは元の一の位の桁から3桁右の桁になります。
掛け算は右にずれて計算していくので右になります。
これが64×825という問題ならば、805は3桁の数字なので、元の一の位から1を加えた4桁右が答えの一の位になります。
この計算を行うと、そろばん上は以下のようになります。
答えの一の位は今回は元の一の位から4桁右の桁になるので、以下の指がある桁が答えの一の位になります。
よって、この問題の答えは52,800であることがわかります。
位取りを理解していると、答えを5,280や、528,000にして間違えることはありません。
とても重要な学習事項です。
問題や答えの桁数が増えるほど、重要度が増します。
あまり市販の本でも説明されていない部分です。
独学で学んでいる方はしっかりと覚えましょう。
587×4,009という問題であれば、4,009は4桁なので、答えの一の位はプラス1した5桁、元の一の位から右の桁になります。
63×794,300ならば794,300は6桁なので、プラス1した7桁隣です。
とても簡単だと思いませんか?
小数の場合の位取り
続いて掛ける数が小数の場合について説明します。
小数の問題はその数が1以上のときと、1未満のときに分けて解説します。
1以上の小数のときの位取り
35×167.2
35×16.72
35×1.672
まずは上の問題のように、掛ける数が1以上の小数のときの位取りです。
この場合は先ほどの「掛ける数の桁数プラス1右」と同じです。
小数点以下は無視してかまいません。
よって、167.2であれば167と同じように、3桁+1した4桁右が答えの一の位です。
167.289などと小数点以下がいくらついても3桁+1した4桁右が答えの一の位です。
16.72の問題なら2桁+1した3桁右。
1.672の問題なら1桁+1した2桁右が答えの一の位の桁になります。
ここも簡単に理解できたと思います。
1未満の小数のとき
35×0.167
35×0.0167
最後に上の問題のような掛ける数が1未満の小数のときの位取りです。
このような場合の位取りは、先ほどまでのプラス1をするルールが通用しません。
ここは新しく覚えて下さい。
0.167のように小数第1位に0以外の数があるときは、1桁右が答えの一の位になります。
0.0167のように、小数第1位が0で2位に0以外の数があるときは、元の一の位と同じ桁が答えの一の位です。
先ほど覚えて下さいと書きましたが、1以上の小数と一緒に並べてみると、単純に暗記するというよりは、法則を理解することが出来ると思います。
掛ける数の小数点の位置が移動するのに伴って答えの一の位も1桁ずつ移動することになります。
以上が片落としにおける掛け算の位取りになります。
とても単純だったと思うので、頭では理解出来たと思います。
あとは実際に計算して、確認してみて下さい。
わかると出来るは別物なので、必ずそろばんを使って確認して下さい。
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公開日:
最終更新日:2018/09/14