そろばんの見取り算のコツ ~上達を加速させる3つのポイント~
そろばんを習って進級をしていくと、徐々に自分の中で得意な種目と苦手な種目が出来るようになると思います。
その中でも特に人によって得意不得意が分かれるのが見取り算(見取算)ではないでしょうか?
見取り算は1問5点の掛け算と割り算とは異なり、配点が1問10点です。
得意な人は検定での合格率は大きく上がり、逆に苦手な人はあと見取り算だけ…と涙を飲んだ方はこれまで数多くいらっしゃるはずです。
どちらかというと、見取り算が得意という人よりも、苦手だよ(;_;)という人の方が多いと思います。
そこで今回はそろばんの見取り算のコツを3つご紹介します!
ただし、見取り算のコツといっても、今学習している級や、足し算、引き算といったように悩みは人それぞれです。
また、通っているそろばん教室が所属する連盟によって問題が異なるため、全ての人に適応できるかはわかりません。
なので今回は上級者向けというよりは初歩的な内容になります。
ちなみに私がそろばんを習っていた20年前は今よりも見取り算の問題が難しく、当時は1級ぐらいになっても20点、30点を取ることなんてしょっちゅうでした。
なので40点や50点で大きく落ち込まず、次のテストで挽回しようと思いましょう!
見取り算のコツ
その1:そろばんの置く位置
見取り算のコツの1つ目は解くときのそろばんの位置です。
見取り算の計算を行うときに、そろばんをどこの位置に置いていますか?
解答欄の下にそろばんを置いて解くのは、今日で止めましょう!
そろばんは自分が計算したい数字のみ、またはその下の数字までが見える位置に置いて計算するようにします。
そうすることで、自分がどの数字を加減算していたのか把握しやすくなります。
その結果、どこかの数字を飛ばして計算し終える間違いをなくすことができます。
計算スピードも上がりますし、正答率も上げることができるでしょう。
解くときは数字を入れたら、そろばんをひとつ下の数字が見える位置にスライドさせます。
そのためには左手でしっかりとそろばんを支えていなければいけません。
そろばん教室では初級クラスのときに、計算するときは片手ではなく、そろばんを持って計算することを口酸っぱく言われると思います。
テキストだと少しやりにくいのは分かりますが、できる範囲でスライドさせて解くようにして下さい。
もちろんプリント演習のときは絶対です。
初めてスライドさせて解く場合は、そろばんを両手で下にスライドさせてしまいます。
慣れたら左手のみでスライドさせましょう。
さらに、上級者になると数字入れ終えたらスライドさせるのではなく、数字を入れながらスライドさせます。
そうすることで無駄な時間をなくすことができ、見取り算をとくスピードを上げることができます!
常にそろばんを下にスライドさせながら解くイメージです。
見取り算のコツ1つ目はそろばんの置く位置です。
子供がそろばんを習っていて、家で練習しているときは注意して見て下さい。
その2:数字の読み方
見取り算のコツ2つ目は数字の読み方です。
特にこれは5級や4級を習っている方に該当することが多いと思います。
5級の場合は4桁の数、4級の場合は5桁の数まで扱います。
数字の読み方というのは、「9,187」という数をしっかりと「九千百八十七」と読みましょう、ということです。
文字にするととてもわかりにくい…。
そんなの大人であれば当然だと思うのですが、子供の場合は「九一八七」と頭の中で読みながら珠を入れていくケースが多々あります。
「14,082」であれば「一万四千八十二」。
「658,479」ならば「六十五万八千四百七十九」と読むようにしましょう。
間違った読み方で解いているときに多く見られる見取り算のミスが、数字の桁の入れ間違いです。
「90,184」と足したいのに、「9,184」や「91,084」という数を足してしまうパターンです。
正しく九万…と読んでいれば「9,184」と入れ間違えることは防げます。
ただしこの間違え方はどの連盟の問題を解いているかによるかもしれません。
例えば日本珠算連盟(日珠連)の問題だと、桁数がそろっているので、桁を入れ間違えるケースは少ないはずです。
私が当時習っていた全国珠算学校連盟(全珠学連)の問題だと5級:3~4桁、4級:3~5桁と桁数がそろっていなかったので、桁の入れ間違いが多くあると思います。
また、「九一0八四」と読んで計算すると、数字の大きさを把握出来なくなってしまいますし、読上げ算を練習するときに、入れ始める桁を間違えてしまいます。
※上級者の人(目安は1級以上!?)は上で記載した正しい読み方をして解いていないと思います。
それは頭の中で読むより目から仕入れた数字の情報を手で計算する方が早いからです。
読む前に手が勝手に計算している状態です。
もちろん上級者はこれでかまいませんし、実際に私自身も頭の中で読んでいません。
段位の人はそれぐらいのスピードで解くのです。
見取り算のコツ2つ目は数字の読み方です。
しっかり数の大きさが把握できる正しい読み方で計算するようにしましょう!
その3:解き方
見取り算のコツ3つ目は解き方です。
この3つ目のコツは上級者向けとなります。
目安としては準1級(9桁)以上の人が対象になります。
見取り算の解き方は一つではありません。
有名なのは分割法です。
これは例えば9桁の数字を3桁ごとに3回に分けて計算する方法です。
この方が9桁を一度に計算するよりも手が右に移動する幅が少なく、別の珠を動かすリスクを軽減することが出来ます。
そのため、解くスピードが同じでも正答率が上がるという理論です。
私も試したことはありますが、分割法にシフトするときは慣れが必要です。
ある程度慣れれば有効です。
ただし、デメリットは引き算が右の桁になると把握しにくいことと、日珠連のように桁数がそろっていないとやりにくいことです。
全珠学連の問題のように桁数がそろっていないと、かなり解きにくいです。
また、暗算で解くのも解き方の一つです。
ただしこれは少なくとも暗算3段以上の能力が必要だと思います。
私自身は見取り算をそろばんで解くよりも、暗算で解いた方が回答数も多く、点数も上がります。
その他にも足し算からまとめて解いて、残った時間で引き算を解くなど、工夫ができます。
見取り算のコツ3つ目は解き方です。
どの解き方がいいというのではなく、いろいろな解き方を試してみて、自分に合った解き方を見つけることが大切です。
解くスピードが同じでも解き方や、解く順番を変えるだけでも点数を上げることができます。
これらに関して私自身が見取り算の同じ問題を3つの異なるやり方で解いた際の、所要時間と点数を紹介いたします。
気になる方は参考にしてみて下さい!
段位の方へ
段位の人がもっと多くの問題を解きたいと思っても、下の級のときのようにスイスイと進級していくことは難しいですよね…。
私自身も子供の頃、計算速度の限界を感じてしまいそろばんを辞めてしまいました。
ですが、コツの3つ目の解き方で言及したように、いろいろな解き方を試して見ることで級を1つ2つ上げることは可能です。
見取り算に限らず、掛け算割り算もどの問題なら短い時間で同じ1問を解くことができるのか考えてみると、解ける問題数が増えたりします。
見取り算を暗算で解くにしても、3桁ごとなら何問解けて、何点取れるのか。
では2桁ごとなら何問解けて、何点取れるのか、など検証して自分に合った解き方を模索してみましょう!
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